岡本章プロフィール
1949年奈良生まれ。演出家、俳優。錬肉工房芸術監督。早稲田大学第一文学部演劇科卒。1971年の創立より、錬肉工房を主宰。全作品を演出する。能の観世寿夫や舞踏家大野一雄とも交流があったことから、初期より現代演劇の枠にとらわれない身体表現の可能性を追求。多様な現代アートとの共同作業や、能を現代に活かす「現代能楽集」の連作の試みで知られ、その独自の身体性、即興性を重視した演出は高い評価を得ている。2016年度観世寿夫記念法政大学能楽賞を受賞。2006年から2018年まで明治学院大学文学部芸術学科教授を務める。
近年の演出作品として、1998年の『無』、『ハムレットマシーン』をはじめ、『カフカ』(2001年)、『ゴドーを待ちながら』(2002年)、『月光の遠近法』、『女中たち』(2005年)、『バッカイ』(2010年)、『オイディプス』(2013年)、『西埠頭/鵺』(2017年)、『盲人達』(2021年)、『ハムレットマシーン2023』(2023年)などがある。海外公演は、1998年イタリア、2000年韓国、2012年ルーマニア、モルドバの国際演劇祭に招聘され演出を行う。
また、1998年、ミュンヘンでの国際シンポジウム「世界の中の日本演劇」、2006年、トリアでの能国際シンポジウム、2018年、ソウルでの日・中・韓演劇フォーラムに出席、発表。著作に、編著『錬肉工房・ハムレットマシーン全記録』、『大野一雄・舞踏と生命』、『「現代能楽集」の挑戦 錬肉工房1971-2017』、共編著『武智鉄二 伝統と前衛』がある。